これから年度末は、転勤や一人暮らしなど、新年度に向けて引っ越しの多い時期です。
慌ただしい引っ越しの中、必ずしなければならないのが、旧居の掃除です。
引っ越し当日は忙しいので、前もって計画を立てて進めていきましょう。
特に賃貸物件の場合、掃除によって入居時に支払った敷金が返還されるかが、
気になるかと思われます。
そこで大事になってくるのが、「原状回復」です。
「原状回復」とは、簡単に言えば、入居前の状態に戻すことです。
ただし、例えば畳の日焼けなどの「自然現象」や、「経年劣化」によるもの、
「普通に生活していて発生する汚れや傷」などまでは、元に戻す必要はありません。
必要なのは、「入居者の不注意や過失での汚れや破損など」の「原状回復」です。
掃除が敷金返還に影響するなら、しっかり掃除しておきたいですね。
そのためには、どのように掃除をしたらいいのでしょうか。
〈水回り関係〉
※カビ取り剤を利用する際は、換気を忘れずにしましょう。
・キッチン
シンク周りの汚れや水垢は、レモンやクエン酸、お酢を使って洗います。
油汚れは、中性洗剤とスポンジでこすります。
排水口のゴミも、しっかり除きましょう。
換気扇やレンジフードの油汚れは、中性洗剤とスポンジでこすり、雑巾で拭き取ります。
換気扇はフィルターを外して洗いましょう。
ガスコンロの汚れが目立つ所には、重曹をまき、濡らしたキッチンペーパーをかぶせて、
時間を置いてからキッチンペーパーごと拭き取るといいようです。
・トイレ
貯水タンクや便器の水垢を専用の洗剤で拭き、カビや黒ずみをチェックします。
カビが目立つ場合はカビ取り剤を利用します。
黒ずみがひどい場合は、その部分に重曹水をスプレーし、しばらく置いてから軽くこすって
落としましょう。それでも落ちない汚れは、酸性洗剤やクレンザーを使います。
また、壁や床は尿飛びで意外と汚れているので、腰より低い部分をウエットシートで重点的に
拭きましょう。
便器や床のホコリを取り、細かい所は歯ブラシを使います。
・洗面所
まずは掃除機で、髪の毛やホコリを取ります。
次に鏡。汚れは乾拭きと水拭きを交互に行いましょう。気になる部分は、クエン酸をキッチ
ンペーパーに含ませてパックすると効果的です。
流し台の水垢は、クエン酸水で掃除すると綺麗になります。
最後に排水口。髪の毛やぬめりを取ります。排水口が詰まり気味の場合は、重曹を利用しま
しょう。
・浴室
上から下に向かって掃除します。
まず天井。カビが繁殖しやすいので、カビ取り剤を使って念入りに掃除します。手が届きにく
いので、クイックルワイパーを使うのがお勧めです。
次に壁。水垢は中性洗剤を使用し、汚れている場所はスポンジで念入りにこすりましょう。
壁のゴムパッキンのカビは、カビ取り剤を利用し、歯ブラシでこすります。
頑固な鏡の水垢や床のカビには、クエン酸水がお勧めです。
最後に浴槽。重曹を利用します。浴槽に水を張って重曹を1カップ分入れ、完全に溶けたら、
一晩漬け置きして水を捨て、軽くシャワーで流してすすぎましょう。
漬け置きの際、お風呂のふたや洗面器、風呂用いすなどの小物も一緒に入れるといいようです。
そして、排水口の髪の毛やゴミを除きます。
<水回り以外>
・壁・天井
まず、一般的なビニルクロスなら、まず掃除機でホコリを吸い取ります。
次に傷をチェック。押しピンなどの穴などは、よくホームセンターに販売されているような、
壁に空いた穴用の充填補修材を使用し、修復を図ります。
汚れは、家庭用中性洗剤を薄めた水で雑巾を濡らし、壁をたたくように拭きます。まず、目
立たない部分で変色しないか試してください。
・床
まず、フローリングは溝に沿って掃除機をかけ、固く絞った雑巾で拭き掃除をし、乾いた雑巾で
水分をしっかり取って仕上げます。
次に傷をチェック。日常生活でついてしまった傷は、補修材で簡単に修復が出来ます。仕
上げにツヤ出しワックスの利用、又はツヤ出し効果のある米のとぎ汁での水拭きをすると効
果的です。
・窓ガラス
雑巾を3枚用意します。1枚目で窓ガラスの汚れをしっかり拭き取りましょう。水拭きや
ガラスクリーナー、又は中性洗剤を水に薄めてよく絞ります。
2枚目で水分をしっかり取り、3枚目で仕上げ磨きをします。